第3話

#21 帰り路 交差点

ののはと同級生たちが放課後の帰り道

少し遠くに犬の群れを見つける

同級生「怖わーい」

ののは「大丈夫だよ離れてるから」

一回り大きな犬の後に数匹の犬少し遅れて小さな白い子犬

最後に白い大きな犬 『母犬だ きっと』

母犬の首輪がチリンチリンと鳴ってる


#22 次の日の帰り道 交差点

同級生「またあいつらだ この野郎」

小石を投げつける男子

当たらなかったがこちらを警戒する群れ

同級生が逃げる「ヤベーー」

ののははじっとみつめている

ののは背を向けて歩きだす ときおり振り返る


「キキーーーッ」急ブレーキの音

ゆっくりと振り返ると 母犬が轢かれていた

豊崎が車から降りてくる

タバコをふかしたまま車の前を見てる

それから後ろへ移動して自分が轢いた犬を見ている

それを群れが見ている 

豊崎「オラァ!」タバコを投げつけ大きな声を出した

死んだばかりの母犬の遺体をボンネットに乗せて走り去った

子犬は血の跡のそばから離れない

ボス犬は皆を引き連れ離れていった


血の跡が生々しい 子犬から少し離れた所で ののははランドセルから

給食の残りのパンを取り出して地面に置いた

そっと帰ろうとするののは

後ろから子犬がついてこようとする

ののは「ついてきちゃだめ」

また帰ろうと背中を向ける

やはり子犬はついてくる

ののは「ついてきちゃダメ!」

大きな声で叫んでののはは走り出した 一度も振り返らずに


#23 家

息を切らして帰ってきたののは 冷蔵庫を開けてゴソゴソしてる

爺「、、、」

ののは「、、、」目があったが何も言わなかった

ランドセルを置いて布バックだけを持ってまた出ていく


#24 交差点

ののは「おいで」カバンからハムを出す

子犬は少し迷ってからハムにかじりついた

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