01「物語スタートですか?」

教室に着くと、窓際の後ろの席に好きな人がいる。残念なことに私は前方の方で話すことも目が合うことすらない。


「おっ。翠じゃん!おっはー」

隣の坂田が挨拶をしてくる。

「おはよー。」


「……。」

ん?なんだ、?

好きな人が私の方を見た気がした。気のせいか


「おい。お前ら席に座れよ。一限目始まるぞ」


はぁ……せめて、私が後ろなら好きな人のこと見えたのになぁ。


「今日、ペアワークで課題研究してもらうからな。そうだな。くじで決めるで文句ないな」


大ありだよ。どこかの物語じゃないんだから、それで好きな人と一緒とかあるわけないでしょ

まぁ、いいか…。課題研究ってことは発表がある。好きな人がみんなの前で発表してるのは見れるわけだし。


「じゃあ、枸は……篠崎とだな。」


…………は?

ん?聞き間違いか?


「おい。さっさと移動しろよー。篠崎」

「は、はいっ!?」

「いや。はいじゃなくて移動。枸と席くっつけろよ」


あ、、、神様。

本当にありがとうございます…!

けど……


「……。」

「………、」


コミュ力もください!!!!!


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