六角家を破った織田軍は、そのままの勢いで京へ入った。
将軍の弟君義昭を連れてはいるが、京の民衆は大軍を率いる信長を大歓迎した。
「あれが尾張の織田信長かぁ…
うつけって噂があったけど、全然立派じゃないか!」
「これだけの大軍を率いてるなんて凄いな」
「信長様……、カッコいい♪」
義昭の話題は全くなく、どっちが将軍か分からないくらいの人気だ。
宿代わりの寺に着くと…。
「殿、こちらへ…」
「猿か、…首尾はどうだ?」
信長は秀吉と光秀を先に京へ向かわせ、近くに隠れている足利家の家臣達を集めさせていた。
「拙者、足利家家臣、
信長殿、義昭様をお連れして頂き、何とお礼を申し上げればいいか…」
細川は深く頭を下げた。
「礼は三好達を排除してからで良いよ
まずは二条城を取り戻すぞ!」
信長は細川達も引き連れ、三好一派に占拠されている二条城を包囲した。
「君達は完全に包囲されている!
おとなしく武器を捨てて降伏しろ!」
信長が声を張るが、し~んと静まり返っている。
「殿!ここは私が蹴散らして…」
「勝家、お前はそれ以外ないのか?
…まあ、好きにしろ」
信長は少し呆れていた。
勝家達が踏み込もうとした時、二条城は開門し占拠していた武将達は降伏した。
二条城を足利家に戻し、京の町にのさばっていた他の三好一派は勝家達武闘派がストレス解消とばかりに一掃した。
「殿!三好の奴らを蹴散らして来ましたぞ!」
勝家はご機嫌に戻ってきた。
「憂さ晴らしは済んだか?
…とりあえず、これで上洛は果たしたな」
信長も気分が良かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます