第37話 エピローグ

結局、あの事件から暫くして、僕と麗美さんとの婚約が決まった。


というか強引に決められてしまった!


正直言えば少し……いやかなりズルい!


監禁されていた時に、頭を打ち付けていた麗美さんは、額に大きな傷があった。


「こんな、傷物の顔ではお嫁さんにいけませんわ」


と会うたびにしきりに言って来た。


僕からしたら、たいした傷では無い。


「そんな傷、大した事無いよ」


昔の組織に技術ならすぐに治せるし、傷は勲章みたいな物だから……そういう気持ちで答えたんだけど……


「なら、剣様が貰ってくれますか?」……って感じだ。 


嫌と言えないのでそのままなし崩し的に婚約迄決まってしまった。


亜美さんや小太刀さんは恋人という土俵からは自分から降りた。


寂しくもあるけど、これは仕方ない……


暫くして、姉さんから手紙が届いていた。


『生きていたんだ……それだけで涙が出て来た』


何でも今は南米を中心に組織を作っているそうだ。


そして、僕は……お払い箱となった。


「剣きゅんは、好きな人生を好きにいきなさい」


手紙についていた動画の姉はなぜか幼女になっていた。


多分、昔言っていた永遠の若さを手に入れたのかも知れない。


まぁ、いいや! これからダラダラしながら、ゆっくりと生きていけばよい。


僕に世界征服は向いてない気がする。


さて、今日は何をしようかな……


僕の人生は今始まったばかりだ。



FIN


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