異世界に転生したので、この世界の神と一緒に箱庭作ります

風谷香楽

0. ねじれの狭間

揺れる意識の中でうっすらと目を開けると、そこは何もない真っ白な空間だった。

ただひたすらに、眩しい。

ふと、視界の端に誰かが歩いて遠ざかっていくのが見えた。


「っ…!」


人影に、待ってくれ、と言おうとするが声にならなかった。

伸ばそうとした手も、ぴくりとも動かない。


どうやら、俺は地面に横たわっているようだ。

……いや、地面と空間の境目すらない。

寝転がっているような、宙に浮いているような、不思議な感覚だ。


残ったのは、行き場のない焦燥感とじんわりと主張する虚無感だけだった。


再び、意識が闇の奥へと引きずり込まれてゆく。

すっかり小さくなった足音を最後に、視界は再び暗転した。

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