第7話
撮影の準備が終わり、別方面に住む有馬くんと別れた私は、駅前のショッピングモールの三階にある書店に足を運ぶ。
次の電車まで時間がある時は、大抵ここで時間を潰すのだ。
「(……あった)」
ファッション雑誌のコーナーへと迷いなく歩みを進め、目当ての昨日発売のティーン向けのメンズ雑誌を見つける。
『amber』と同じ年に創刊された、『must』。
ターゲットとする読者層が近く、"ライバル誌"というものにあたるが、編集長同士が以前からの友人なのでそんなに意識することはない。
向こうの編集長は男性で、私のお父さんの後輩だ。
「(……15p。それから……168p、192p……)」
『must』は、シンプル・カジュアル・フォーマルなどを兼ね揃えた『amber』と違い、シンプルを突き詰めるのがコンセプト。
有馬くんの幼馴染みがいるので、こうして多少気にしながら立ち読みするのが常だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます