第9話 本の番人⑤

怜side

だめだ。このままじゃ、時雨まで死んじまう。彼奴だけは巻き込みたくない。


そんな事を考えていたが段々と意識が遠のいていく。


あぁだめだ。時雨まで巻き込んでしまう。

あぁ最低だ俺って。


その瞬間雷が轟いたかのような音が当たり一面に響いた。消えいく意識の中俺の視線はそっち向いた。俺は驚きが隠せなかった。だって時雨のはずなのに、時雨じゃない誰かがそこに立っていたんだから。


「なんなんだよ。どうせこの男を殺してから君を殺すんだ。だから焦るんじゃないよ。」


翠がそう言い攻撃をぶつけようとするが、その攻撃は時雨に届く事はなかった。

時雨は音を置いていく速さで翠の腕を切っていたんだ。

「あっぁぁぁぁぁぁ"ぁぁぁぁぁ"ぁぁぁ"ぁぁぁぁぁぁぁ"」「なんでだなんで再生しない"?"」

そう騒いでいる翠に対して時雨は一気にたたみ掛ける。腹に何発も入れ顔面にも数発躊躇なく相手をコテンパンにしていく時雨に俺は、驚きが隠せなかった…

その時俺は気づいた、その姿は時雨ではない事を。否実際は時雨ではあるが時雨ではない。普段の白髪ではなく紫と黒の混色で瞳の色も紫から白に変わっており、まるで時雨ではない「別の何か」が時雨にまとわりついてるように見えた。

「は"ッあ"ッ""グッッ"」

彼奴は息をしようと必死なのか時雨から逃げようとしているのかわからないがまともに息ができていなかった。

『死ね』

そう言い時雨はトドメを誘うした瞬間___

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