AIのダンジョン配信 〜どんな相手だろうと私たちなら不可能はありません〜
ダーウィンが好きな適合者
1: 二体のAI
ここは東京にあるとあるダンジョン、そこである1人少女が調査に来ていた。
「ここら辺のダンジョンに異常は見られませんね」
そう呟いたのは金髪が肩まで伸びた少女。彼女の名前はミライ。彼女は人間ではなくAIである。
『そうね、そろそろいい頃合いだから引き上げましょうか』
彼女の近くにいた球体がそう話す。球体の名前はノア。ミライを支えるために作られたサポートAIである。
「では帰る準備をしましょうか」
ミライがそう言って帰る準備をすると、途端にノアが叫ぶ
『待って!私の探知機能が何か察知した!!…これは1人の人間と大量のモンスター!?』
「本当ですか、ノア!?場所を急いで特定してください!!」
『わかってる!場所はここから14時方向に10km先!!』
「わかりました!全速力で行くのでついて来てください!!」
そういうと車のように速く走るミライとそれについて飛んでいくノア。
辿り着くとそこには1人の女性とその女性を囲むように大量のモンスターがいた。女性がこちらに気づいたのか叫ぶ。
「あなたたち、こっちに来てはダメ!早く逃げて!!」
「拒否します!ノア、あなたはあの女性を保護してください。私がモンスターを相手にします!!」
『わかったわ!そっちは任せたわよ!!』
そう言ってノアは女性の頭上に行くと、球体から光が溢れて彼女を包むかのように覆った。
「これは…?」
『簡易的なバリアよ。これでモンスターたちはあなたに攻撃出来ないわ』
「それはありがたいけど…って、彼女は大丈夫なの!?」
『心配いらないわよ。ミライはあの程度のモンスターに苦戦なんてしないから』
彼女はそう言われて前を見ると、ミライが大量のモンスターを倒していた。すでに何体かは絶命しており、彼女の強さが窺える。
「何あの子…凄すぎる……!!」
あっという間に周りにいたモンスター達を倒したミライは女性の元に近づいて声をかけた。
「お怪我はありませんか?」
「ええ、あなた達のおかげで無事よ」
「そうですか、ならば私たちは行きますね」
「待って!私お礼がしたいのだけれど」
「お礼は要りません。それでは」
そう言ってその場から離れるミライ
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その場に残された女性はポツリと
「なんだったんだろう彼女…それに球体が喋ったような……?」
:アカリちゃん大丈夫!?
:怪我とかしてない!?
:無事でよかった…
:正直もう終わったのかと思った
:やばい泣きそう
:↑ワイもや
:それにしても彼女何者なんだろう
:それな
:あんな強さを持ってるならすぐに有名になりそうなんだけどな
ミライとノアが助けた女性はアカリという名のダンジョン配信者でチャンネル登録者は三十万人を超える大物なのである。
「みなさん、あまり彼女を詮索しないでくださいね」
そう言ったもののコメントは止まる気配がなく、アカリは助けてくれた女性に申し訳なかった。
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