【KAC20252】私の憧れは『双子の妹とケンカをすること』です。

ほしレモン@カクヨム低浮上

第1話 

 私には、今憧れているものがある。

 それは双子であるわたしたちの大ゲンカ。


 私は今、双子のケンカにあこがれています‼‼‼


 ―――


 私には、一卵性の双子の妹がいる。

 一卵性で生まれてきて、生まれてきてからきっと誰よりも一緒にいる私たちは、自分でいうのもなんだけど、かなり仲がいい。

 趣味は読書。そういえば好きな本の傾向も一緒だっけ。

 考え方とか価値観とか、ほんとにすべてが一緒。同じ。


 そしてケンカだけはしたことない。



 だから姉妹喧嘩とか、「お姉ちゃんと大喧嘩中だよ」なんて友達から言われると、実際どんな感じなのか気になるものだ。


 私たちがケンカ。


 一度、妹に「どんな感じだろうね」なんて話したことがあったっけ。

 答えは、「冷戦状態になりそう。だけど本の話で自然と仲直りしてそう」とのこと。


 そして想像する。悪口を言い合って、殴ったりするのだろうか。


 考えたけど、やっぱり答えは分からなかった。

 そしてますます、ケンカにあこがれた。


 ―――



 ある日。

 なんとなく相手の機嫌が悪いな、というのをオーラで感じた。

 今までにもこういうことはある。

 でも今まで、いつの間にかなおっていたので大丈夫だろうと準備をしていたが……。


「やっといてって言ったじゃん、もう時間なんだけど」

「知らないよ~朝宿題やってて忙しかったんだから」

「もう先行ってて。あとで行くから」

「え? なんで」

「いいから! とにかく優羽ちゃん待たせてるでしょ!」


 優羽ちゃんとは、いつも一緒に登校している親友の子。

 毎回待ち合わせをしているのだけど、今日は朝忙しくて、ホントならもう出ている時間を5分も過ぎている。


 妹の言葉に顔をしかめながらも、しぶしぶ靴を履いて外を出る。

「あれ、妹ちゃんは?」と聞かれて、「まぁ」とあいまいに答える。


 すると、


「もしかして、またケンカ?」


 とあきれたように言われた。


「え、ケンカなんてしてないよ?」

「でもさぁ、それを世間ではケンカって言うんだって。いつもの会話、とか言ってるけど、それって姉妹喧嘩だよ」

「な、なるほど……?」


 大喧嘩とか、言い争って、とかそういうことじゃなかったけど。

 どうやら、知らず知らずのうちにケンカをしていたようです……?


 その日の放課後。


「前借りたいって言ってた本借りといた」

「ナイス~」

「あと○○読んだよ」

「どうだった⁉⁉」

「ヤバい!!!」


 ……。


 そして、いつの間にか仲直りしていたり。


 双子のケンカって、本人が気づいてないだけで実は意外とあったりするかも……なんて。


 ネタが被ってケンカになったのは、また別の話……。




 ※フィクションです。

 作者の私たちもケンカをしたことがないと勝手に思ってます。

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