女神との対話を通じて希望と現実の狭間を揺れ動く描写が、とても丁寧で引き込まれます。“妹のためなら命も捧げられる”という一途な思いが、これからの物語に重く響いてきそうです。
異世界召喚された勇者ユーリの物語だが、典型的な勇者譚とは一線を画す重厚な作品。妹を救うため異世界に来たものの、思惑と現実の乖離に苦しむ主人公の心理描写が秀逸。特に外法(害悪属性)という設定が興味深く、善悪の概念を覆す世界観が魅力的。奴隷少女アンナとの関係性も丁寧に描かれ、お互いの過去の傷を抱えながらも絆を深めていく過程が感動的。ダークファンタジー好きには特におすすめしたい力作です。