皇妃 瑠璃side
第2話
*
*
*
目を覚ましたのは明け方で、おそらくそれ程眠っていたわけではない。
だけど、体も頭もしゃんとしている。
目覚めとは、その日一日をどう過ごせるかが決まる大切な瞬間だと思う。
目覚めが心地良ければ良いほど、その日一日が充実している気さえする。
今日もそんな気がするのはきっと、隣には琥珀がいるからだと思う。
彼がいればそれだけで、私の目に映る景色全てが宝物にでも変わった様に光り輝く。
(…不思議だな。)
昨日までと何も変わらない景色なのに、好きな人が隣にいるだけでこんなにも幸せな気持ちになれるなんて。
琥珀と気持ちが通じた合えた昨晩、急に眠気が襲った私は欠伸を一つこぼした。
『寝るか』と、何でもない事の様に言った琥珀にどきりと胸が鳴った。
恥ずかしいけど、これからは何でも一緒に経験する事ができるのだという嬉しい思いとは裏腹に、琥珀はやっぱりこういう事は慣れてるのかなと、不安な気持ちが入り混じり複雑な思いで琥珀の顔を見つめた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます