第3話

 【装備可能化】と【装備者肉体常時回復】の2つのスキル。この2つのスキルがあれば俺自身にリビングアーマーを装備される事で安全を確保する事が出来るだろうと思ったからだ。


 リビングアーマーを装備する事で戦いはリビングアーマーに任せて俺はリビングアーマーに強化魔法や回復魔法を使い、俺自身の疲労やダメージはリビングアーマーを装備している事で肉体的な疲労を回復する事が出来る。


 なかなか良い感じのスキルを見つけられたし、リビングアーマーは金属製の鎧だからゴブリンが現れるダンジョンでも余程の事がない限り大丈夫なはずだ。


 「これなら召喚獣を狙わずに俺を狙って来たモンスターが居たとしても大丈夫なはずだし。問題はないな、多分。」


 そうと決まったらと、俺はスキルを付与する召喚獣用の強化魔法をリビングアーマーに発動する。


 展開された魔法陣が光を放てば、それに合わせてリビングアーマーも光を放ち出した。


 「これでスキルの付与は出来たな。リビングアーマー、俺に装備だ。」


 早速リビングアーマーに付与したスキルを試す為にリビングアーマーに命令する。


 リビングアーマーが頷いた。俺の命令を承諾したのだろう。すると、リビングアーマーの鎧がいきなり弾け飛ぶと俺の身体に向かって飛んでくる。


 突然の動きに対して驚き動かなかった俺の身体に次々とリビングアーマーの鎧が装着されていく。


 「驚いたけど、これは凄いな。」


 身体にあった形で装備されたリビングアーマー。装備される時に痛みも衝撃も感じなかったし、【装備可能化】のスキル効果のお陰なのか、リビングアーマーの金属製の鎧もリビングアーマーの筋力の様な力もあってからそれほど重くは感じない。


 「思ったよりも重く感じないし、これなら【装備者肉体常時回復】の回復効果でダンジョン探索でも疲れなさそうだ。少し動いてみるか。」


 その場を動かずに身体を動かしてみる。ガチャガチャと動く度に金属同士が当たる音がする上に鎧を着ているせいで身体の可動域が少なくなっているのを感じる。


 「なるほどな。動きづらい。」


 まあ仕方がないか。鎧なんて着たことなんてないしな。次だな。これが出来ないと意味がない。


 「リビングアーマー、前進してくれ。」


 俺がそうリビングアーマーに命令を出せば、俺の身体を包み込んで装備されているリビングアーマーがその鎧を動かし始める。


 リビングアーマーのその動きは装備者である俺の身体に大きな負担がかからない様な動きで前進していた。


 「うん、問題なさそうだ。あ、ストップ!」


 俺が身体を動かさずともこれならリビングアーマーに身体の動きを任せられると納得するが、リビングアーマーは目の前に引き戸があるにも関わらず、そのまま引き戸にぶつかりそうになって慌ててリビングアーマーに静止する様に命令を出す事になった。


 「融通が利かないのか。それとも俺の命令が前進だけだったのが悪いのか、分からないな。確かめるか。」


 俺はそれからリビングアーマーに命令を幾つも出した。その結果、リビングアーマーはある程度は融通が利くが自我の様な物は薄いと思われる。


 それでもそこは俺が上手く命令を出せれば問題はないだろう程度だし、戦闘は完全にリビングアーマーに任せるのだから戦闘中に注意をしていれば問題はなさそうでもある。


 「リビングアーマーを送還して、まさかランダム召喚の方も1つ増えているとは思わなかったからな。もう1回、ランダム召喚だ。【サモン】!」


 装備していたリビングアーマーを送還すれば、身体に纏っていたリビングアーマーが光の粒子になって消えていく。


 そして【魔導の極み】により増えた最初に召喚する召喚獣のランダム召喚での召喚が増えた事で2回目のランダム召喚を行なった。


 リビングアーマーを召喚する時と同じ様に魔法陣が現れると、その魔法陣が先ほど同じ様に光を放って召喚獣が召喚される。


 「なんだこりゃ?」


 召喚されたのは大人の拳くらいのサイズはある球体。その色は青色をしている。どんな召喚獣なのかと思えば、脳裏に召喚獣の情報が映し出される。


水の微精霊

生まれたばかりの力をそれほど持たない精霊の赤子

それでも精霊なので魔力を糧にして司る属性の自然現象を極小だが起こせる


 「これって精霊なんだ。俺の言葉は分かるのか?」


 水の微精霊に向かって声をかける。すると、水の微精霊はふよふよと動いているだけだった。


 それから何度か声をかけてみるが反応はなくその場でふよふよと浮かんでいるだけ、それでも俺が命令を出してどっちの方に動いて欲しいと言えばその様に動いてはくれている。


 「まだちゃんとした意識はないのみたいだな。でも命令は利くし、これなら戦闘も出来そうではあるか。」


 水の微精霊がどんな事が出来るのかは脳裏に過ぎった事で理解はしている。あとは実戦で命令通りに水の微精霊が動けるかどうかなだけだ。


 水の微精霊は魔力を使う事で水を生み出して操ったり出来るのだから戦闘も工夫をすれば問題はないだろうし。

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戦わない召喚師 甲羅に籠る亀 @GOROHIRO

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