エピローグ

第34話

それから数年。

ひなこちゃんも大学を卒業した。


私は会社が終わって、面談時間終了ギリギリになんとか病院に駆けつける。


ベットで横になっているひなこちゃんの隣には、



新しい命が芽吹いていた。



人はどの時点からでも生きてさえいれば、やり直せる。

それをひなこちゃんは証明してくれているように思う。


「お願いだから、もう死のうなんて思わないで。私、ひなこちゃんが死んじゃったら嫌だよ。」


「うん、心配かけてごめんね。」


「ううん、私もいけなかった。もしきまづくなったらその時はお互いなんかあったときだって前に話してたのに、そんなことすっかり忘れて話しかけることができなかった。」


ひなこちゃんとした約束を忘れてたのは私のほうだった。


「私ね、まぁいいか!って思わなきゃって。話せなくなったのも、いじめられたのも、まぁいいか。しょうがない。って無理やり自分を納得させてた。そしたら、全部どうでもよくなっちゃった。」


そういったひなこちゃんの顔はとても苦しそうで、まぁいいかの呪縛に縛られているように見えた。

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