第26話

4月25日


今日はわたしの誕生日。

特別な1日。


おやじと向き合って座る。


「ハルカ、お誕生日おめでとう。悲しいけど僕、ハルカとは今日でお別れなんだ。」

「うん、そんな気がしてた。」

「ハルカと過ごせて、楽しかったよ。ありがとう。」

「ううん。違う。お礼を言うのはわたしの方だよ。今まで助けてくれて本当にありがとね。」

「ハルカが幸せそうに笑ってるの見れて、良かった。じゃあね、ハルカ。」

「待って!待っておやじ‼︎まだ大事なこと、話してないよね??」

「なんで、それを…??」

「ちょっとだけど、思い出したの。おやじ、じゃなくてヒナコチャン。」

「うん。」

「何がそんなに苦しいの…?」


そう聞いたら、おやじの目からポロポロと涙が溢れ始めた。

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