第7話

4月6日


今日はつまらない授業を受けた。

なんだったかな…?

内容なんて、ほとんど覚えてない。

ただぼーっと聞いていただけ。


ぼーっとする時間は好き。

だけど、余計なことを思い出しちゃう時もある。



小学校の頃。

私には親友がいた。

名前は…

あれ?なんだっけ???


最近、物忘れがひどい。

この授業だって、つまらないのは教科書を忘れてきてしまったからなのかもしれない。


いや、これは教科書があってもつまらないな、きっと。

うん、だから問題ない。


って、そうじゃなくて!!


そう。親友の話。

たしかに仲よかったの、あの頃は。

でも、中学校にあがったらなぜか友達じゃなくなった。

なんでだったんだろう。

わかんない、分かんないけど…

気づいたら1人だった。

誰かがいるはずなのに、誰もいなくて。

友達ってなんなんだろうって。

先生はクラスのみんなお友達だーなんて言ってたけど、本当の友達ってどういうことなのかな。

私を友達だと思ってくれてる子は1人もいない。あの子も含めて。

私、なんかしちゃったのかな?

大学生になった今、改めて考えてみても分からない。

きっと、どうでもいいような小さなことだったんだろう。

でも、そのせいで私は友達をつくれなくなった。つくるのが、怖くなった。

人間って、難しい。

うまく生きていけるにはどうすればいいのかな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る