はじまり

第2話

4月1日



私の前にコイツはあらわれた。

低身長、少しデブめのかわいいおっさん。

名前は⋯

ヒナコチャン というらしい。

いーや、どうみても男だろ!なんてつっこむ気にすらなれなかった。

だって、そいつはどう考えてもこの世のものじゃないから!!

あらわれては消え、あらわれては消え。

私を驚かせてニヤニヤしている。

なんだこいつは、


キモ。



あーあ、せっかくの1人暮らしのはずだったのに...。

なんでこんなおやじと…。


「おい!ハルカ!!ヒナコチャンって呼べ

よ!!o(`ω´ )o」


おやじがなんか言ってる。


少しむかついたので、ほうきで隅にはわいておいた。


「小さいおやじめ!!自分が小さいことを自覚したまえ!!」


「だから!!ヒナコチャン⋯⋯⋯」


あーもう。うるさいな。


4月。最悪のはじまり。

明日は入学式だというのに、何も準備が終っていない。

最悪な気分だ。

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