限界→別れ

第2話

高2の秋。



学校に登校して教室で友達と過ごしていると、同じクラスのある男子に呼び出された。





人見知りの激しい私だけど、そんな私によく話しかけてくれる男子で、同じクラスの男子の中ではまぁまぁ絡みはある方だった。





てくてく後ろをついて歩くと、この時間はほぼ誰も来ない3階と4階の階段の踊り場についた。








人気のない場所に男の人と2人きりというこの状況に、変に緊張して声が出なくなる。







「なぁ」




その男子が私に声をかけてくる。




「え」




冷静にしているつもりだけど変な声になってしまう。





「のぞみって彼氏いんの?」





「え、いないよ」





突然のその質問に戸惑いつつも事実を伝える。






「好きなやつは?」





「いない、、」






「マジ?じゃぁさ、、」





そこまで言ったところで、私は彼の腕の中に包まれた。




「え??!」





訳がわからず頭の中がテンパる私。

でも体は硬直していて、私の耳の奥に彼の胸の鼓動が響く。

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