第13話

2人のうちの女みたいな方と目が合った。



すると、バッと目を反らされた。



椅子から立ち上がり、俺は2人に近付く。



目を反らされた女みたいな奴に、話しかけた。



「こんにちは、……俺に何か用かな?」



「えっ、えー……と……」



俺が話しかけるとソイツは、すごく焦りだした。




……可愛い……




「あのな、神谷に聞きたいことがあるんだって」



もう1人が言う。



「聞きたいこと?」



「ほら、裕太早く……」



「だって……うー……あの!」



すごい溜めて、大声で言われた。



「なぁに?」



「寮、入ってないよね?」



「……はい?」



意外な質問すぎて、間抜けな声を出してしまった。



「寮に入ってないよね?」



「あ、うん」



「家から通ってるの?」



「あー……近くにマンション借りてるんだ」



家からだと、ここまで2時間かかるから…でも、寮は嫌なんだよね



「そっかぁ……」



俺の返事を聞いて、ガックリと肩を落とす女みたいな奴。



「裕太、残念だったな……」



「うん…神谷くん、ありがとう」



そう言って2人は帰っていった。



……何だったんだ?

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