第8話

バンッ



「竜いるー?」



ノックもなしに勢いよくドアを開ける大塚先輩。



「暁!と……颯斗っ!!」



生徒会の会計、倉木海(クラキウミ)先輩がタッタッと走ってきて……

ガバッと藤森先輩に抱きついた。


「おっと……海様ぁ!」



「……様ぁ?」



抱きついた倉木先輩は不思議そうな顔をした。



「実は、調べて欲しい事があるんです~」



「……隊長モード?」



倉木先輩はそう言って、僕の方を見る。



「あー……、隊長さんでいないとねぇ?」



クスクス笑いながら藤森先輩の腕に絡みつく倉木先輩。



「…………」



黙ったまま倉木先輩を見る藤森先輩。



藤森先輩、目が怖いです。



意味のわからない先輩達を見ていると、副会長の佐々木要(ササキカナメ)先輩に話しかけられた。



「こんにちは、名前は?」



「あ…1年の中谷裕太(ナカタニユウタ)です。」



「……1年生?」



書記の原野愁(ハラノシュウ)先輩は、

ソファーから立ち上がりこっちに歩いてきた。



「ふ~ん、カワイー」



クイッと顎を掴まれた。



原野先輩の綺麗な顔が近い……



「原野様ぁ、お止めください~」



藤森先輩がバシッと原野先輩の手を叩く。

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