第46話

暁の柔らかい唇の感覚を感じていると、暁の唇が少し開いた。



「んぅ…っ…」



すると、暁の熱い舌が俺の唇をこじ開けた。



開いた俺の唇からにゅるっと舌が入ってきて、俺の舌を絡めとる。



「はぁ…ん…」



くちゅ…くちゅ…と俺の舌と暁の舌が絡み合う音が響く。





テレビ付けっぱなしなはずなのに、全く音が耳に入ってこない。





聞こえるのは、バクバクと動いている俺の心臓の音とキスしている音だけ…



なんか無性に恥ずかしくなった。





「っ!…反則だよ、その顔…」



キスしながら器用に喋る暁。



「…ふぇ?」



俺はまだ上手く喋れないから、

何を喋ってるかわからない。



『何が?』って聞きたいんだよ





でも、そんな俺の言葉を無視してキスをし続ける暁。



ちょっと、おい!

俺の言葉が分からなかったのは仕方がないけど…



無視すること無くない!?



と、ムードに似合わない事を思っているとテレビから1月1日を知らせる除夜の鐘が聞こえた。

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