第25話
そのひとつひとつが身体中を巡る血液の動きを促進させる。
鼓動が早く、熱くなる。
「皐、」
顔を上げた瞬間、
「んっ」
…!!
噛み付く様に奪われた唇。
慌てて拒もうとするも、時既に遅し。
皐月くんの舌はいとも簡単に私の中に滑り込んできた。
舌を絡み取られ、上顎をなぞられて快楽が波の様に押し寄せてくる。
このままじゃ、流される…!
そう思った私は口付けから逃れようと
嫌々、と首を振ろうとした。
が、
「んんっ!」
それに気付いた皐月くんに手で頭をがっちりと固定されてしまった。
これではもうどうする事も出来無い。
回避の術を無くした私は何とか次の手は無いかと既に呑まれそうな理性の中懸命に考える。
緋と微熱と狂想曲【下】マガ限定中 @yuna02
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