第30話

俺がこれ以上話さないのを察知し、凌は何も言わなくなった。


話さなくなると、眠くなる。怪我の回復をしてるんだろうか。


「ー…凌」


「なに?理玖くん」



「寝る。…おやすみ」



「おやすみ」



遠くでドアが閉まる音がした。


おそらく凌が病室を出た音。








夢を見た。





小さい俺と皐月がいて。



純粋に2人で笑い合ってた頃の、



懐かしい思い出

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