第38話

女は他の生徒同様


胸ポケットに指輪やピアスを隠す



「出ればつけよう」



みなそういう考えであった。


そうしてその夏、無事に女の高校は

甲子園出場を果たすのである。



そして勝利の余韻にひたりながら球場を後にする。




「もうそろそろつけよ」



女が胸ポケを確認する




・・・・ねぇ・・



そうなのだ


ピアスはあるが



肝心の



指輪ちゃん




ありません


何回確認しても



ありません



「まじかい・・」

球場に再び戻り、探すも


ないです。



さすがに危機感を感じた女

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