第21話

「指たてなさいよ・・そうすればとんぼはとまるから・・・」



そうなんです


はづかしながら私もよくしてました



とんぼさんこの指とーまれ



でも今なら間違いなく


その振りをしながら

虫女に向かって中指を迷わず立てるだろう



しかしその行為はあまりにも大人げないだろうと気づいた為、



遥とともに人差し指をたてる私だった




しかし大人になるに従い、

嫌いになっていったんです



昆虫全般が



特にとんぼなんて・・

指に止まった瞬間の



あの感覚



鳥肌が一気にたつものです



遥「おにやんまなかなか止まってくれないね」

私「(・・・頼むから私にはとまるなよ・・)」



遥「とんぼさんたくさんいるのにね」

私「(・・とんぼよ・・お前を望んでるのは、この横にいる虫女だからな・・間違っても私は望んでないぞ・・)」



遥「わっとんぼさんたくさんきたよっおばちゃん」

私「(・・・なんでこんなに増えるねん・・止まりやすくなってしまうやんけ・・アセアセ・・」




わさわさと・・増えてきました・・

やんまチャン・・

いいんだよそんなに増えなくても・・



いいんだよそんなサービスしなくても・・



そんなやんまの行動は私から見たら



「ありがた迷惑」の一言ですべてが収まる



昔の人の言葉は素晴らしいとつくづく感じながら



虫女は必死に指を立てていた




その時である



遥・私「あっ!!!!!」




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