第7話

それほどまでに異常な数がうねっているのだ



そんな光景を見た私は

思わず

「まさか何かの前兆では?」

「まさか念願のミニロトがついに当たるのでは?」



などつい前向きに考えたくなる。



でなきゃ朝からこんなもの達を見たくない。



「あおむしさんなんだぁー・・

あっ落ちた」



!!!!!!!



うねっていたあおむしが次々に落下しだした



もう私はパニック寸前である



「おーのぉぉぉぉぉー!!非難っ!

と、とにかく非難!」



リョーマもベビーカーにのせようとするが

間に合わない。


いつも朝一で出してある

リョーマのベンツはあっというまに奴らのえじきに

なってしまった



「くっそー・・・奴らめ・・」



これでは私もちかづくことができない



「おばちゃーん!ほらほら!投げるよー!」



棒にからませ投げようとする我が姪。


あんた何しとんねん!殺すぞ!



「朝から暑いのに何やってんだい」


そこへ通りかかった我が家の姉貴



そう。

ツタエさんである



「あらららなんでこんなになっちゃってんだい!せっかくここら辺ほうきではいたのに!やんなっちまうなー忙しいのによー」



綺麗に再びほうきではきなおすツタエさん。


そしてあおむしちゃんたちをちりとりで綺麗にまとめ

ダンボールの中へイントゥー



「あんたも子供産んでんだからこんくらいでぎゃーぎゃーゆってんじゃないよ、じじが薬でもまいた

んかね?まいたならまいたって

一言いやいいによ!」



こうしてあおむしちゃんたちはばぁちゃんがイントゥー

したダンボールを棺おけに



火葬されその生涯を閉じた。




その後うちの父・さだがばぁちゃんに一言言えと

いわれていたのを私は背中を黙って見つめるのであった。

そして私は新しいほうきをばぁちゃんにその日のうちに買ってきたのはゆうまでもなかった



上野家家訓

「子供産んだらあおむしなんてへのかっぱ」

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