それにびくっと身体を揺らせば、また悲し気に私を見ていた。

何？同情？本当、おーちゃんは酷いよ。

優しいを通り越して残酷だ。

思っていれば頬に一筋、涙が伝った。

「碧ちゃん。いろいろと謝らないといけないわね」

言っておーちゃんは私の頬に手を添えて伝った涙を親指で拭った。

そしておーちゃんは静かに言う。

「アタシは確かに男の人が好きだわ」

その言葉に、お前は鬼か、と言いそうになるのを堪えて彼の話を訊く。

「でもね、アタシ、いつの間にか碧ちゃんへの好きが恋愛の好きになってた」

へへ、と笑うおーちゃんの言葉が全く信じられない。

何。好きになってたって。どういうこと。

恋愛の好きって、私と同じって事？

「確かに最初は可愛い子だなって思ってた。後輩として好きだなって」

碧ちゃん良い子だから、と褒める彼に純粋に照れる。

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