彼との出会い
第2話
昼休み。私は毎日学校の裏庭に向かう。
裏庭には綺麗な花が植わっている花壇と二人掛けのベンチが一つあり、人は全く来ない。
そんなところに態々行くには理由がある。
ひょこっと校舎の角から裏庭を覗けば、ベンチに男子生徒がひとり座っている。
それを確認して私は足を進める。
「どうも」
私が後ろから声をかければ、パーマを当てた茶髪をふわふわと揺らしていた彼は端正な顔をこちらに向けた。
うん。イケメンだ。
そのイケメンは私を見てにこっと微笑み、
「今日は遅かったのね」
そう言った。
「遅いって言ってもいつもより10分遅れただけだから」
反省なんてしてない口調で言って彼の隣に座る。
「10分って結構長いわよ?休み時間と同じなんだもの」
「そうだけど…ごめんなさい」
「ふふ、別に怒ってはいないから。アタシ、お腹ペコペコなの」
微笑むイケメンにそう言われて持っていた小さいトートバックから大きさの違う弁当を二つ出す。
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