第18話
「望みは、あるのではないか?この月桂の実に、妖力の強い者の血が親子で混ざっておる。これに叶えられぬ願いなど、ない」
それは。
魔女の誘惑にも似た、甘美な囁き。
「・・・・・・望樹の実じゃ」
震えながら漆黒の瞳を開ける。
金に、朱に、輝きながら色を変える不思議な木の実を吸い寄せられるように見つめる。
「夜叉姫。わかっておろうな?おまえの願いを叶えるならば。母の願いも叶えることを承知することになる」
・・・・・・光。
『かぐや』
からかうような微笑みを浮かべていた光の姿が思い浮かぶ。
自分を助けようと馬を駆けて来たあの夜の息きらせた光も。
『おまえの望みは、すべて叶える。だから、行くな・・・・・・』
光。私の、望みは。
望みは・・・・・・あなたと、共に。
かぐや姫は手を、伸ばした。
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