第9話
夏姫さんの家からそこそこ離れた人気のない公園に着く
(時間が時間だから人と出会わなかったな)
よかったと思っていると
「逃げるなよぉ!殺してやるぅぅ!」
(夏姫さんに見られたくなくてここに来たのはいいけど警察がこないかもな…)
と逃げたことを悔いているも包丁を持った男は止まってくれない
「おらぁ!」と言って包丁を振りまわしてくる
完全回避とはいかず少し腕を切られるが致命的なケガは回避する
「ぐふふ、痛いだろお!ざまあみろ!これよりもっとひどい目に合わせてやるよ!」
「痛いけど殺すには浅いんじゃない?それにあんたは俺の蹴りをもろに受けたろ」
少し挑発するように言うと「うるさいなぁ、もう誰も僕を止められないのに!」
おれがさっきから反撃をせず逃げ回っていたせいか自分が強いと錯覚し始めたらしい
(確かに包丁のせいで俺は勝てないけどな)
なんて考えていたその時
「きゃあ!」という悲鳴が男の後ろの方から聞こえた
そこには凛斗と同年代ぐらいの少女がいた
声に反応し振り返った男は少女を見て
「いいこと思いついたぞぉ!」と言い少女の方へと走って行く
それを見て凛斗も走り出す
「おい!どこ行くんだよ薄汚い野郎が!」
注意を向けようとするが男は気にも留めない様子で走る
「クソッ!逃げろ!」
そう声をかけるも少女は腰が抜けたのか座りこんでしまった
(この距離じゃアイツの方が先だ!どうする!)
実現可能な最適解を探るもいい案は思いつかない
そうして男は少女の所にたどり着き少女の後ろに回り喉元にナイフを突きつける
「そこを動くなよ!いつでも刺せるからな!」
と言われ少し離れたところで立ち止まる
(クソッ!まずいな…)
「ぐへへ!なんてついてる日なんだ!こんなところで君に会うなんて!」
「…!」と少女は恐怖からか声を出せない様子
(しかたないか…)と心の中で結論を出す
「その子を開放しろよ。そしたらおとなしく刺されてやるからよ」
と言うが「ぐふふ!お前は後でしっかり殺してやるから黙ってなよ!」と言って少女に語り掛ける
「君のこともよく見てたんだよ!いつも可愛いなって思いながらね!」
「…!」少女はやはり声が出ないのか恐怖で涙を浮かべながら口をパクパクさせている
「ねえ、なんで無視するの?僕は君のことも好きなんだよ?」
と一方的な気持ちを伝え始める
「君が妹と話しているときの可愛い笑顔とか、母親に見せる強がりの笑顔とか、友達
と話しているときの楽しそうな笑顔とかさ」
それを聞いた少女は目恐怖から暴れ始める
「おい!暴れるなよ!いてっ!このやろう!」と包丁を振り上げた瞬間
ポケットに入れていたスマホを男の顔に向けて投げ、走り出す
スマホは見事男の顔に直撃し男は「ぐぇ」と小さく呻き後退したが包丁を手放すことはなく
「ふざけるなぁぁ!」と少女に向けて包丁を改めて振り下ろす
心のなかで(間に合え!)と念じながら左手の手のひらで包丁を受け少女を後方へ押し飛ばし、その勢いのまま体をねじり右手で男の顔面を殴る
「ぐばぁ!」とわけのわからない悲鳴を上げ後ろに倒れこんだ
「っ!普通に痛いな。でも、ようやく包丁から手を離したな」
そう、男はようやく包丁から手を放し俺の手のひらに刺さったままになっている
「お前の力のすべてである武器がなくなったわけだがどうする?」
降参と促すも「お、おばえだけは絶対に許さない!」と言い男は立ち上がろうとする
「そうか、痛いのは嫌だと思ったんだが…仕方ないな」
そう言い男の顔を全力で蹴った
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どうも作者です。
なんか早くも思ってたのと違う風になってきてしまって困っています。
う~んこの段階なら凛斗の価値観とかについての話をするべきなんじゃね?
とかいろいろ思ってしまいます。
見通しを持って小説を書くのは大事ですねw←ワライゴトジャネエゾ
こんな感じですが今のところ失踪は予定していませんのでこれからもこの作品をよろしくお願いします
それではまた次回で
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