ブーケトス
第14話
《ブーケトス》
私は彼氏と結婚する予定だ。
あれから一輝と1回だけ会って近況報告をし合った。
一輝も彼女と結婚するらしい。
それを聞いて素直におめでとうとは言えなかった。
泣きそうな顔を見せないように、
『おめでとう!幸せになってね!』
『そっちもね』
『ねぇまちゃ今幸せ?』
幸せじゃないなんて言ったら前に戻ってしまう。
私は、変わらなきゃ。変わろう。お互い
『うん幸せだよ』
幸せじゃないわけじゃない、でも一輝といた時よりは幸せじゃない。でも、彼氏といることは幸せだよ。
伝えるのは難しい。
『ねぇ来世では俺たち恋人で出会いたいね』
そんな言葉を聞いて涙を流さずにいれなかった。
来世では一輝と恋人でいようね。
いつまでも傍に来世では。
来世で無理ならその次、
必ず来ますように。
私と一輝は別れのキスをした。
キスは浮気じゃないから、だから最後にしたかった。
これで綺麗に終わりたかった。これなら綺麗に終われるって思ったから。
これで気持ちにもケリがつけれる。
ごめんねって思いながらした。
気持ちにケリを付けた感じはしない。でも吹っ切れた感じはした。
一輝のことは大好きだった。この言葉に嘘はない。今は一輝に気持ちはない。ただのお友達に戻った。
私は彼氏と結婚するんだから。って自分に言い聞かせて。
そして私と彼は終わった。約半年の関係で。
私の気持ちは
『Sois heureux. Qui j’aimais』
また来世で会いましょう。
恋人として。
end
余談。
表紙の紫陽花の花言葉は。
この本にピッタリだった。
こんなカタチ @ayma
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