時空魔道士のまったり大倉庫経営

とろり。

第1話 溺れかける



 トキは友だちと川遊びに来ていた。

 7歳の誕生日ということで川遊びをしようということになったのだ。なぜ、川遊びかは知らないが……。


「なートキ、向こう岸ってハバサの領地だよな? どうなっているか見てみたくね?」


 ノアがトキに話しかける。


「行ってはみたいけど、向こうは深いよ」

「まあ、そうだな。俺たちはぷかぷか浮いているとしよう」


 ドーナツ型の浮き輪にもたれていた。


 突然急な水流が来た。トキはその体をもっていかれ、もがく。ノアはかろうじて岸に上がるも、トキはその深みにはまってしまった。


「トキ! だいじょぶかっ!?」


 返事もできないまま、水しぶきを上げるだけだった……。そこへ通りすがりの男がぶつぶつと呪文を唱えると、川の流れが止まった。

 しかしトキは力無く水底へと沈んでいく。男は川に入るとトキを助け出し、その体を抱えながら岸へと上がった。


「トキ! 大丈夫か!」


 ノアの呼びかけに、トキはおぼろげな瞳が開いた。息を吹き返したトキは、しばらくぼーっとしたあと泣き出してしまった。

 死への恐怖がトキに涙を流させるのだろう。


 ようやくトキが泣き止んだ頃には、男が立ち去る時だった。


「おじさん、ありがと……」


 頼りない声はその男には届かなかった。否、男にはトキの声が聞こえていたかもしれない。しかし振り返りもせずに右手を上げて立ち去った。




 男の使った魔法が時空魔法と知ったトキは、少しずつその魔法の勉強を始めるのであった……。




//////////

時空魔法っていいよね!

一日30時間にならないかな……?

Σ( ̄□ ̄)!




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時空魔道士のまったり大倉庫経営 とろり。 @towanosakura

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