とある一軒家にまつわる話
吉田無田
第1話 玄関
私は愛知県安城市で、1人で住むには少し大きい中古戸建てを10年前に購入した。
購入当時から古い家だったが、最近雨漏りする箇所が出てしまい、先週の土曜日に屋根の見積もりをしてもらおうと電話したんだが、どうも話し中なのかつながらなかった。
ネットで散々調べて、地元の業者で信頼できそうなリフォーム業者を見つけて電話をしたのにつながらないのがなんとも悔しかったが、雨も降りそうに無いのでなんとなく時間が過ぎてしまっている。次に雨が降ったらきっと悲惨なことになるだろうな。
昼間一人、リビングでぼうっとしているとチャイムの音でビクッとなった。それは門扉に備え付けのチャイムが押された音だった。
なんだろうと少しだけカーテンを捲り外の様子を伺うと、スーツ姿の男性と見知らぬ夫婦が門扉の前で立って話をしているのが見えた。
宗教の勧誘だと見当をつけて、無視してリビングの椅子に座り直した時、今度は玄関のチャイムが鳴った。
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