学園祭 7

メイドカフェのシフトを終え、3人でいろんなクラスを回る。


縁日に行った後、急に楓が



『そうだ!お化け屋敷行かない?』



…お化け屋敷??怖い⋯。



『いいじゃん。2-2だっけ?行こ行こ。』



雪ちゃんまで言い出す。



『乃蒼も行くでしょ?』



2人に純粋な眼差しで見られたら断るわけには行かない。



『い、行くよ、楽しみだなぁ。』



なんだかんだ言って、お化け屋敷に到着してしまった。

ご死亡のお知らせです…。



『待って、普通に怖いんだけど…。』



さっきまで威勢の良かった楓はどこに行ってしまったのだろうか。



『あ、乃蒼!お先にどうぞ!』


『えっ。1人で行くの!?』



そんなことを言ってる間に、教室に強制入場させられる。



『マジかぁ。…怖いなぁ。』



うわぁ。女の人がこっちに近づいてくる!


…ん?よく見たらなんかガタイがいいなぁ。絶対男子じゃん!怖くないもんっ!


そう思いながら気を紛らわせる。



半分を過ぎたところで、入り口の方から声が聞こえてきた。



『うわ。思ってたより暗いじゃん。』



…雪ちゃんだ。きっとまた楓が『お先にどうぞ』とか言ったんだなぁ。



『きゃあっ!貞子!!』



あぁ、さっきのガタイのいい人か。

…意外と雪ちゃんは普段クールな割にはビックリすることには慣れてないらしい。



3分の2が過ぎたあたりで、今までいたお化けたちがいなくなった。



『え、誰もいない…。』



次の瞬間、何者かに後ろから口を押さえられ、そのままカーテンの裏に引きずり込まれた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る