第2話

「わぁ…、綺麗!」

ベッドから半身を起こした妹が、目を輝かせて自分の手首を見つめている。そこには、きらきら輝くビーズのブレスレットが飾られていた。妹の10歳の誕生日を祝して、私が作ったものだ。

「ありがとう、お姉ちゃん!大切にするね!」

妹は蒼白い頬をほのかに赤らめて、私に笑いかける。

「ふふ、どういたしまして。さあ、食堂にご馳走とケーキも作ってあるのよ?少しは食べたら?」

私は努めて明るく提案した。階下の食堂に、豪華に並べたシチューやチキンは、主客を待ちかねて少しずつ冷めはじめている頃だろう。テーブル中央に据えた白いケーキには『春姫ちゃん10歳おめでとう』というチョコレートの文字が踊っている。

「…ごめんなさい…お姉ちゃん…あんまり食べたくない…」

悲しげにうつむく妹。病気のせいで食欲がないのだろう。

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