4 6月の出来事
第30話
5月まで絶好調のカープ、しかしファンの心は休まることがないのです。
なぜなら、カープが5月まで調子が良いのはいつものこと。しかし「鯉のぼりが下りた頃」、つまり6月あたりからガクッと調子を落とし、あれよあれよと下位に滑り落ちてしまうのもまた、いつものカープなのでした。
その主な原因となるのが、ああ恐ろしい、悪夢の「交流戦」。
いつもはセ・リーグ6球団で仲良く遊んでいるところへ、そう、アイツらがやってくるのです――パ・リーグ6球団が。
なにしろ例年のカープは、パ・リーグにめちゃくちゃ弱い!!!!!
いや正確に言えば、セ・リーグ全体がパ・リーグに対して弱いのです。なんでか知らないけど、めっちゃボコボコにやられっぱなしなのです、セ・リーグは。
怖いヨー、怖いヨー、どーせ今年もパ・リーグに貯金(勝ち星)の全てを持って行かれて、「セ界恐慌」とか「セ界の終わり」とかマスコミに面白おかしく書かれて、パ・リーグファンに指をさされて笑われるんだー、うわーん(´;ω;`)
……とか、ガクブル震えておりましたら、ですね。
あれ?
あれれっ?
…カープが…勝ってる…?
今年のカープは………何かが違う!
ってか、神ってるッッッ!!!!!!
そんなわけで、結果を申し上げますと、6月のカープの戦績は16勝6敗1分という圧倒的勝利でした(*´▽`*)
しかも、何かと劇的な試合が多かったのよね。毎試合毎試合、最後まで気が抜けない面白い試合が続きました(≧▽≦)
その中でも、特に印象的な「サヨナラ勝ち」の試合を2つピックアップしましょう(`・ω・´)b
***
☆PICK UP!☆
6月14日(マツダスタジアム)
広島東洋カープVS埼玉西武ライオンズ
試合結果:3-2でカープ勝利\(^_^)/
まず「サヨナラ勝ち」とは何かという説明をしますね。
例えば、9回裏に入った時点で同点だったとします。
「裏」だから攻撃するのはホームチームですよね。
そこでホームチームに1点でも入れば、その瞬間にホームチームの勝利が確定するわけですから、そこで試合終了となるわけです。
その瞬間に試合が終わって皆様さようなら、ということで、そういう試合のことを「サヨナラ勝ち」と呼ぶのです。
とは言っても「点が入る」方法はたくさんあるわけで、必ずしもホームランやタイムリーヒットによって勝つとは限らないわけです。
例えば、相手側のエラーやフォアボール、デッドボールなどによって結果的に点が入ることもあります。
そんな中でも、この試合における「サヨナラ」は日本プロ野球史上初めてとなる、非常に珍しいものとして球史に刻まれました。
なんと、一度は「アウト」と判定されたのに、後に「セーフ」と判定し直されて、その結果としてカープの勝利が決まったんです。
どういうことかと言うと、2016年から「コリジョン(衝突)ルール」という新しいルールが導入されたんですよ。
詳しい説明は省きますが、ホームベース上でキャッチャーとランナーが衝突して怪我をするのを防ぐためのもので、キャッチャーはランナーの走ってくる道を塞いではいけないということになったんです。
でも、新しいルールなので、どのチームのキャッチャーもまだイマイチ慣れてなかったりするんですよね。
で、この試合の9回裏、赤松選手がヒットを打ち、2塁にいた菊池選手が3塁を回って一気にホームベースに駆け込んできたんです。
西武のキャッチャーが菊池にタッチして、審判が「アウト!」と力強くコール。あーあ、と誰もがガックリ肩を落としました。
が、その直後、ベンチから緒方監督が飛び出してきて、審判に何やら抗議を始めたのです。
すぐに4人の審判が集まって、今のシーンをビデオで検証するからしばらく待つように――というアナウンスが流れました。
審判の再検証は10分間もの長きに及び、ファンも選手も「どうなるんだろう…」と戸惑いながら待っていました。
やがて出てきた審判の口から告げられたのは「コリジョンルールを適用し、菊池選手のホームインをセーフと認める」というものでした!
その瞬間、ヒットを打った赤松選手は歓喜の表情でベンチを飛び出し、チームメイトとともにグラウンドの中を駆け回って、サヨナラ勝ちを喜び合ったのでしたヾ(o´∀`o)ノ
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