第11話 八岐の大蛇
原生林の奥深く、夜の帳が下りる頃。赤坂、影沼、島野の三人は、デスノートを手に、さらに奥へと進んでいた。彼らの表情は、疲労と警戒で固く強張っていた。
「…何か、感じる」
影沼が、周囲を見回しながら呟いた。
「ああ。まるで、何かに見られているような…」
赤坂が、同意するように言った。
その時、三人は、目の前に巨大な岩山がそびえ立っていることに気づいた。そして、その岩山の頂上に、異様な光を放つ場所を見つけた。
「あれは…」
島野が、呟いた。
「…行ってみるしかない」
赤坂は、覚悟を決めたように言った。
三人は、岩山を登り始めた。険しい道のりを経て、彼らはついに頂上にたどり着いた。
そこには、巨大な祭壇があった。祭壇の中央には、黒い石版が置かれており、その上には、デスノートが置かれていた。
「…あれが、デスノートの力の源か」
赤坂が、呟いた。
その時、祭壇の奥から、異様な気配が漂ってきた。
「…何だ、これは?」
影沼が、不安そうに呟いた。
次の瞬間、祭壇の奥から、巨大な影が現れた。それは、八つの頭を持つ、巨大な蛇だった。
「…八岐の大蛇!」
島野が、驚愕の声を上げた。
八岐の大蛇は、デスノートの力を守るために、この島に封印されていたのだ。
「…デスノートを渡せ」
八岐の大蛇は、低い声で言った。
「…渡すわけにはいかない」
赤坂が、答えた。
八岐の大蛇は、怒り、赤坂たちに襲い掛かった。
三人は、八岐の大蛇の攻撃をかわしながら、反撃を試みた。しかし、八岐の大蛇の力は、あまりにも強大だった。
「…まずい!このままでは、全滅だ!」
影沼が、叫んだ。
その時、赤坂は、デスノートを手に取り、八岐の大蛇の名前を書き込んだ。
「…!」
八岐の大蛇は、苦しみ、その場に崩れ落ちた。
「…終わったのか?」
島野が、尋ねた。
「…ああ、終わった」
赤坂が、答えた。
三人は、デスノートを手に、祭壇を後にした。
原生林の夜は、ようやく終わりを迎えようとしていた。
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