詩ュン

Lie街

はらり晴れる晴れ

電車の窓から差し込む夕陽は

ギラリと目を刺す

山の斜面を眺めながら

頬が温まるのを感じる


冬がそろそろ終わる

あの冷たい瞳がゆっくりとたれて

さよならと言う


大きな蛇のような体をくねらせて

僕らを運んでいく

ガタンガタンという音で気がつく

僕は大きな蛇の体内にいたのではないことに


裸の枝に枯れ葉がついていたことすら

もうすっかり懐かしく思う

車窓から見える木には満開に

桜がついている

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