第26話

でも体が言う事を聞かず起き上がることができない。


「やばいな…」


今日も仕事がある。自分が行かないと終わらない仕事がある。

動け体…。動け…。

心の中で呟くが動くことすらできなかった。

どんどん頭もボーッっとしてくる。


「…い」

「…おい」

「…おい七森!」


「…んあ?」


僕は顔を上げた。

するとそこにはなぜか空野の姿があった。


「なんで…おま…ここに?」

「何回電話かけてもでねぇし家に来てみたら鍵開いてたから何かあったのかと思って上がらせてもらったんだよ。そしたらこのザマじゃねぇか!?

今日は会社休め。俺が連絡しておくからなんでこんなになるまで無理するんだよお前は!?」


僕は空野に説教されながら会社を休むことになった。


「悪いな…」


僕が力なく言うと本当だよと心配そうな表情の空野から言葉が返ってきた。

それから空野は何か食べるもの買ってくると言って一度外に出ていった。


そして数十分で戻ってきて僕の近くにおいてお腹すいたら食えと、仕事があるから夜にまた来ると言って空野は仕事に行った。

この時間から行くとぎりぎり間に合う時間だ。

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