第23話

里子ちゃんに伝えるのは簡単だ。

でも伝えてしまうと困らせることになるだろう。

今はこのままでいい。そうこのままで…。


目覚ましが鳴る。

どうやら本を読んでる最中で眠ってしまったらしい。

眠たい目をこすりながら今日も目覚まし時計を止めて準備をする。

いつもより十分遅れて家を出る。


会社に着くと机の上には山盛りの書類が置いてあった。

報告書、領収書、これは僕の仕事か?というものまで置いてある。

そして今日も衝突をする。

毎日毎日同じことで言い争って疲れないのかと思うが

向こうもこちらが首を縦に振るまで言い続けるつもりだろう。


今日は第一回目の会議がある。

なぜかその書類も僕が作ることになってる。


僕は雑用か。

そう心の中で呟きながらも慣れた手つきで作っていく。

会議が始まる三十分前に書類を作り終わり自分の仕事を始める。


「あと三十分か…」


時計を見ながら会議に遅れない様に仕事をして会議室に向かう。

会議室に向かう最中にばったり空野に会った。


「よ。久しぶり!」

「あ。空野か。」

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