オウサカ堂のハーブ・薬草手帳

更待月

その一 日々草は拾い者をする

「日々草は拾い者をする」にてハーブが出てきました。出てきたハーブについて解説? 紹介? します。


 出てきたハーブは

 カモミール

 レモングラス

 リンデン

 の3つです。


 まずカモミールから。カモミールは聞き馴染みのあるハーブだと思います。カミツレとも呼ばれるキク科のハーブです。作品内では福寿の不眠を和らげるために使用しています。カモミールは「ローマカミツレ」と「ドイツカミツレ」があるんですがよく使われているのはドイツカミツレ、つまり「ジャーマンカモミール」だと思います。薬草としては同じように使うんですけどね。薬効は風邪の改善が代表的です。他にも緊張性の軽度の不眠だとか頭痛や生理痛にも効きます。万能ハーブですね。ただ、作品内で言った通り利尿作用もあるので使いすぎには注意してください。また、キク科にアレルギーがある方は使用しないように! 風邪気味のときにカモミールティーを飲むのがおすすめです。(個人的にフィーバーフューと花が似すぎ……)


 次にレモングラス。タイ料理なんかで使われてますね。こちらも聞き馴染みのあるハーブだと思います。「レモン」とついていますが香りがレモンに似ているだけのイネ科の植物です。虫除け作用や抗菌作用なんかもあります。またこちらも風邪に効きます。あとは食欲不振や消化不良にも胃腸への働きかけをしてくれます。リラックス効果もあるのでビンカは食欲不振に効く効果と合わせてハーブティーに入れています。注意してほしいのがイネ科にアレルギーが有る人はもちろん、妊婦さんにも与えないようにしてください。


 最後にリンデン。これはあまり聞いたことのない人がいるのではないかと思います。アオイ科の植物です。これは優れた鎮静効果、ストレスを緩和してくれます。そこから「旅人に休息をもたらし安らぎを与えた木」と言われています。そのため不安や不眠に効くんですね。リンデンには「リンデンフラワー」と「リンデンウッド」があります。どちらも同じ植物なのですが使用している植物の部位が違います。面白いことに使う部位によって効能が違ってきます。今回使用しているのはフラワーの方ですね。リンデンフラワーにも利尿作用があるのですがリンデンウッドはもっと強い利尿作用があります。注意してほしいのはリンデンフラワーのハーブティーで花粉アレルギー反応が報告されているので飲んで異常があればすぐに病院に行きましょう!


 ビンカはブレンドする際にカモミールを少なくしていましたがそれは、カモミールとリンデン、どちらにも利尿作用があるからです。カモミールのほうが利尿作用は弱いのですが不眠や不安に効くのはリンデンのほうが強いのでカモミールを減らしたんですね。


 これにてハーブ紹介を終わります。


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