『感傷のマギア』はどんなゲーム?

 舞台は現代日本。しかし私たちが暮らすこの世界と一つだけ、異なる点があ ります。それは、「魔法」を使うことができる人間がいる、という点です。

 彼らは自分たちのことを「魔法使い」と呼び、その力を隠しながら社会の中 で生きています。魔法が衆目に晒されることを避けるためです。様々な事情により、魔法が社会に露呈することは魔法使いたちの中でも禁忌とされています。そして社会を維持し、日々新しく現れる魔法使いを保護・教導し、世界が乱れることを防ぐために、魔法と魔法使いを管轄する「魔法管理局」という大きな組織が活動しています。

 しかしそのように魔法使いたちを導く存在があったとしても、個々人によっ て魔法に対しての認識、魔法という存在そのものをどう捉えているのか——便利なものか、忌み嫌うものか、人とは違う証か——は人それぞれでしょう。プレイヤーはそうした豊かな個性や考え方を持つ魔法使いとなり、PC に魔法使いとしての信念を持たせて動かすのです。

 では、キャラクターを創造して、それからどうするのでしょうか。『感傷のマギア』は、何をするゲームなのでしょうか......実は魔法使いも、管理局の言いつけをよく守る者ばかりではありません。

 元来、管理局によって魔法の濫用——人目を憚らず、また周囲に影響が及ぶ ように魔法を使うこと——は禁じられています。しかしそれを破り、私利私欲のために魔法を悪用し、社会に影響を及ぼす者がいます。彼らは性別を問わず「魔女」と呼ばれ、管理局による鎮圧と懲戒の対象となります。

 魔法使いとしての規律を守り、持つ力と世界に対し責任を持つ者として魔女 と対峙し、彼らが引き起こす「魔法事故」「魔法犯罪」もしくは「魔女厄災」を鎮圧する。これが『感傷のマギア』において、プレイヤーがなすべきことの一つです。当然、遊ぶシナリオの趣旨などによって目的は変わるでしょうが、大体のシナリオにおいては、この「魔女を見つけ出して鎮圧する」ことがゲームクリアの条件となるでしょう。

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TRPG『感傷のマギア』 神埼えり子 @Elly_Elpis_novels

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