7月15日(火)
今日も晴れた! 梅雨とはいえ、晴れが4日ぐらいあってよかったぁ。一昨日も晴れだったし、そろそろ梅雨明けじゃない? っていうか、ふつうだったらもう梅雨明けしている頃だと思うけど。
「ま、明けてくれるならどっちでもいっか」
とりあえず、梅雨がなくなればいいんだ。
あれ、そういえば北海道の気候って梅雨がないんだっけ。日本で唯一の亜寒帯に属していて、梅雨がはっきりしていないって習った気がする!
「北海道に引っ越そうかな」
いやでもあそこ寒いしな。寒いところはいやだな。うん、ここでいっか!
「行ってきます!」
やっぱり地元が一番なんだよ、地元愛が強い人は、家族愛が強い人だと思う、さっき思いついたことだけど。
だからと言って沖縄に行こうとは思えないけどね。
「はーやーとっ!」
「お、湊! おはよう!」
「おはよう!」
珍しい、隼人が真間ちゃんより早く来ているなんて。そして、真間ちゃんがまだ来ていないなんて。
「あ、そうだ隼人。『おはよう』ってなんの略か知ってる?」
「『おっはー』だろ」
「うん、それは『おっはー』の略が『おはよう』なんだよ?」
ちょっと違う。
「正解はなんと、『お早いお着き、ご苦労さまです』だってさ」
「湊って物知りなんだな!」
「まあね」
それは今朝知った知識だったりするんだけどね。
「あ、ふたりとももう来てたんだ」
と、真間ちゃんのご到着。
「おはよう、真間ちゃん!」
「うん」
「日向、『おはよう』が何の略か知ってるか?」
あらやだ、さっそくご自慢話ですか、隼人クン。それさっき私が君に伝えた知識ね?
「『お早いご到着、ご苦労さまです』、だろ」
「残念! 『お早いお着き、ご苦労さまです』でした!」
「いやどっちもおんなじ意味だろ!」
それに関しては真間ちゃんに同感だよ、隼人。
「ていうか真間ちゃんも、『いい朝ですね』を見ていたんだね!」
「隼人に変なことを吹き込んだのはお前か」
「変なことなんて人聞き悪いなぁ。絶対将来役に立つことだよ」
「いやどこで」
「後輩に自慢する、とか?」
「それ最悪な先輩だな」
「うッ……」
あーあ。
「真間ちゃんのせいで隼人のメンタルが死んじゃったよ」
「あ」
隼人も、『後輩に自慢した先輩』っていう体になってるしね。これはそのまま心に刺さるわ。
「隼人、ごめんな」
「いや大丈夫。全然気にしてないから。俺はそんなたかが遠回しに伝えられた悪口に傷つくようなやつじゃないから」
「それは傷ついてるって捉えていいかな?」
「隼人、まじごめん」
やばい、真間ちゃんがこんなに本気で誤っているのを初めて見た。
今のうちに写真撮っとこう。
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