第17話 関西と言うか九州はうどんだけじゃなくて蕎麦も食べると思っている話
関西はうどんをよく喰い、関東は蕎麦を喰らう。よく聞く話なんじゃが、これは本当に正しいのか、ワシには分からんのじゃ。関東の人でもうどんぐらい食べるじゃろうし、関西でも蕎麦は食えるに決まっておる。もちろん九州人も両方食べるし、関係ないかもしれんが北部九州人は、ちゃんぽんもよく食べるんじゃ。
しかし考えてみれば九州にあるのはうどん屋ばかりで、蕎麦屋はあまり見ない気がしてのう。⋯⋯と言うか、気のせいではないのう、これは。
と言うのも、うどんのチェーン店はたくさんあるが、蕎麦のチェーン店は見かけないんじゃ。基本的に蕎麦屋のチェーン店は関東中心にあるらしくて、関西以西にはほとんど無さそうじゃのう。
そして、立ち食い蕎麦屋は九州には無い、はずじゃ。あるのは立ち食いうどん屋だけじゃないかのう。立ち食い蕎麦はドラマや漫画でよく見るので、一度食べてみたいと思う九州人もいるかもしれん。
そしてこれは余談なんじゃが九州人は蕎麦よりも、ちゃんぽんをよく食べていると思うんじゃ。ちゃんぽん屋のチェーン店も多いし、メニューに蕎麦は無くてもちゃんぽんがある店が多いしのう。
もちろん蕎麦屋はあるし、ワシだって食べた事ぐらいある。しかし蕎麦だけを取り扱っている店は少なくて、蕎麦が食べれる店は『うどん・蕎麦』屋、つまりうどん屋に蕎麦も取り扱っている店、というのが殆どだと思うんじゃ。
後はまあ、カップ蕎麦化か乾麺蕎麦。これは普通に食べるのう。インスタント蕎麦はどこもほとんど一緒ではないかのう?
手打ち蕎麦屋は今でこそ増えてはいるようじゃが、今でも関西以西はやはり少ないし、昔はさらに少なかった。手打ちじゃなくても蕎麦屋を見たら少し驚くぐらいには、少なかったんじゃよ。
つまり関西以西の人間が蕎麦よりうどんを食べているのは、状況がそうなっているからじゃ、と思うんじゃ。
蕎麦を食べれる場所が少なく、うどんを食べる場所は多い。それゆえにうどんを蕎麦より多く食べるのは必然的になる、という事じゃないかのう。
しかしそれ故に、うどんより蕎麦の方が高級感がある。ワシは何となくじゃが、そう思っておる。
……ただ、普通の蕎麦はともかく何じゃが、蕎麦の専門店に行ったら、うどんよりも高い気もするんじゃが、これは何でなのかのう?
うどんに二千円は出せないが、蕎麦は天ぷらとかのセットを付けたら大抵二千円は超えるんじゃ。
蕎麦よりうどんを食べてしまうのは、ひょっとしたらこれがあるからかもしれん。そんな気もしてきたのう……?
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