第13話 太陽の力、太古の記憶

ナギとハルキは、ボスの拠点へと足を踏み入れた。そこは、街の地下深くに広がる巨大な空間であり、無数の心のノイズが蠢いていた。


「ハルキ、準備はいい?」


ナギは、ハルキに声をかける。


「はい、ナギ先生。いつでも」


ハルキは、力強く頷く。


二人は、作戦通り、ハルキが心のノイズを引きつけ、その隙にナギが突入するという作戦を実行に移した。


「ハトのポーズ……!」


ハルキは、精神世界と繋がり、心のノイズの精神を浄化していく。心のノイズは、ハルキの光に包まれ、次々と消滅していく。


「今です、先生!」


ハルキの声に、ナギは駆け出した。心のノイズが浄化された空間を抜け、ボスの居場所へと向かう。


ボスの居場所は、空間の中心にある祭壇のような場所だった。そこには、黒いローブを纏ったボスが、杖を手に立っていた。


「よく来たな、ヨガ使い」


ボスは、ナギに声をかける。


「お前を倒しに来た……!心の闇を、終わらせるために……!」


ナギは、ボスを睨みつける。


「フフフ……。面白い。だが、お前に私を倒すことはできない」


ボスは、杖を振り上げ、心のノイズを操る。心のノイズは、ナギに襲い掛かり、攻撃を仕掛ける。


「太陽礼拝……!」


ナギは、ヨガのポーズをとり、心のノイズに立ち向かう。しかし、ボスの力は圧倒的で、心のノイズは次々とナギを追い詰めていく。


「くっ……!」


ナギは、心のノイズの攻撃を受け、地面に倒れ込む。


「無駄だ。お前に、私を倒すことはできない。心の闇は、永遠に消えることはない」


ボスは、ナギに言い放つ。


その時、ナギの脳裏に、太陽礼拝の化身の言葉が響いた。


「心の闇は、誰の心にも存在する。だが、それに打ち勝つことができるのも、また、人間だ。お前は、心の奥底に光を灯した。その光を信じ、心の闇と戦うのだ」


ナギは、再び立ち上がった。


「私は、諦めない……!私は、皆と共に、心の闇と戦う……!」


ナギは、心の奥底に封印していた力を解放する。そして、ヨガのポーズをとった。


「太陽礼拝……!」


ナギの身体から、眩い光が放たれ、心のノイズを浄化していく。その光は、以前よりも遥かに強く、心のノイズを圧倒していく。


「なっ……!?」


ボスは、ナギの力の変化に驚愕する。


「太陽礼拝……。それは、太古の昔から伝わる、光の力。心の闇を打ち払い、世界に平和をもたらす、希望の光……!」


ナギは、太陽礼拝の力を解放し、ボスに立ち向かう。


「太陽礼拝……!?」


ボスは、ナギの言葉に動揺する。


「お前の心の闇は、あまりにも深すぎる。だが、私の光は、お前の闇を打ち払う……!」


ナギは、太陽礼拝のポーズを極め、ボスに向かって光を放つ。


「うわあああああああああああああ!」


ボスは、光に包まれ、苦悶の表情を浮かべる。そして、心のノイズと共に、完全に消滅した。


ナギは、力を使い果たし、その場に倒れ込んだ。しかし、その表情は、安堵と達成感に満ちていた。


「やった……。やったわ……!」


ナギは、呟き、静かに目を閉じた。


その時、ハルキが駆け寄ってきた。


「ナギ先生……!」


ハルキは、ナギを抱き起こし、安堵の表情を浮かべる。


「ハルキ……。ありがとう……」


ナギは、ハルキに微笑みかける。


二人は、互いに顔を見合わせ、頷き合った。


「私たちは、心の闇に打ち勝った……!」


ナギは、力強く宣言した。

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