第11話

2人は私のことを忘れいるかのように話していた


「あ、あのぅ」


2人の会話に痺れを切らした私はおずおずと声をかける


私の声に2人がいっせにこちらを向く


「「あ、」」


「りゅーちんがごめんね…!つむちん!!」


「つむちん、、?」


つむちんって私かなあ…?


「そうそう!!ツムギちゃんって聞いてからピンときて、絶対つむちんだと思って!!」


キラキラと輝く瞳で赤髪の男はそう告げた



ぐっっっ、か、かわいい…


何このキューティボーイ!


じゃ、なくて!!!!



「な、なんで名前」


「あ、えっと、それは、」


キューティボーイは顔を青くしてえっと、えーっとと繰り返し目線を左右に泳がせる


「それより、オネーサン、可愛いね。今暇?」


「えっと、さっきから何ですか」


「んー?何がってお茶のお誘いよ。ツムギちゃんが可愛いくて口説いてた」


そう言って男はパチッとウィンクを送ってきた



ぐっ、お色気イケメンめ

何でスラスラとセリフが出てくるだよ

少しドキッとしたではないか



「意外と純粋なんだな、ツムギちゃんは」


さっきら冷てぇから冷たい子だと思ってたと

にやりと男は笑ってそう言った



「な、な、な、何が純粋だって!!」


「あ、ツムギちゃん顔真っ赤!かわいい!!」


キャッキャッとキューティボーイが楽しそうに言う




「そ、それより!!何で私に話しかけたんですか!?」


「オネーサン、放課後空けといてな」


男はそう笑顔で言った。


「え、なんで、、、」


「放課後になったら分かるさオネーサン。それとも、心当たり何かあるのか」


目の前の男は冷たい目で私を見る

心を読んでいるかのような気がして男から目を逸らす


「ないです」


きっと、不自然に思われた

目を逸らす何て怪しい人しかしないよね


でも、怖いの。私のことが知られるのは


「それなら、放課後空けといて」


「そういうことで、つむちんまたね!!」


じゃ、また後で。オネーサン楽しみにしてる


そう言って教室から2人は出て行った






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