第10話

「オネーサン、可愛いね」

「いやー、思ったより可愛くて俺びっくり」

「この後、暇?」



……何このチャラ男


私の目の前には薄紫色の髪をした男が居る


うっ、周りの視線が突き刺さってるよ




HR後、休み時間となったので、友達を作ろう大作戦として周りの子に話しかけてみよう!!と意気込んだ

だがその矢先、前席の男が話しかけてきたのだった



「えーっと、、全然暇ジャナイデス」


「えー、そんなこと言わずにさ」




「何あいつ、リュウヤ様に話しかけてるんですけど」


派手なパンダ達が私を睨みつけながら言った


お、恐ろしやー


周りを少し見渡すとパンダ達は私を睨み付け、カラフル髪な男たちは興味津々に私を見ている



さ、さ、さ、最悪っ!!!!

初日から大目立ちしてるじゃん!!



話しかけて来たのはそのリュウヤ様ですからね!?

私が話しかけてるわけないじゃん


心の中でメソメソと泣きながら目の前のリュウヤ様と呼ばれてい男を見る


薄紫の髪で目尻にはホクロがあり色っぽい



それにしても顔がいい




「ねー、聞いてる?オネーサン」


「ナンデスカ」


「この後、暇?」


あー、もう、しつこいよ!!


イラっとしたのでこの男はお色気イケメンと呼ぶ!!と意気込んだ




そして、更なる絶望はやってきた






『きゃー!!!!!』



え!?何!?何事!!!



黄色い悲鳴と共にシルバー髪の小柄な男が私達の方へ向かってきた


「え!!!ミオくんも来るなんて」

「今日チョーツイてる!!」

「今日化粧もっとしてくるんだったわ」


いや、これ以上はパンダじゃなくて化け物になるよ?


そんなツッコミをしながら現実回避をする



「あー!!りゅーちん、やっぱりナンパしてる」


「そりゃーするでしょうよ、こんな可愛い子なかなかいねぇじゃねーの」


ふたりの会話に眉を顰める





あーあ、目立っちゃったなぁ


私の平凡な学園生活スクールライフおさらば…

シクシクシクと心の中で泣いた

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