第7話この物語

まずはここまで私たちの話を聞いてくれてありがとう。

ここから私の話を聞いてほしい。

うちはいわゆるネグレクトっていうやつだった。

まさかの幼稚園でいじめられて、でも家に相談できる人がいなくて。

でも先生に言えなくて…。

そんな日が続いた。

ただ耐えた。

でも気づいてくれる人がいた。

私なんかのために、警察に行って、めんどくさい手続きとかも、私が安心できる環境づくりもやってくれた。

そこからは、話してくれる友達もできて、写真も撮ってもらったな。

でもすぐに私は、余命宣告を受けた。

私はただ、まだ生きたいと思った。

お父さんとまだまだ生きたいと強く思ったけど、それは叶わないんだって。

お父さんは悲しそうだった。

辛そうだった。

でも私は決めた。

残り少ないこの命を、自分ではない誰かのために使おうって。

病院で死ぬことが不安でものすごく調べたの。

今のこの国の死因の一位は自殺なんだって。

でも私もお父さんがいなかったら自分で死んでたのかなって、思うことがあって。

外出許可をもらった時一番最初に近くの飛び降り自殺が多いところに行った。

そこでは毎日のように死のうという人たちがきた。

子供から大人まで。

私は、思った。

私は生きたいのに…!

でも、私も自から死んでたかもしれない…。

そう思うと、その人たちのことを責めれなくて。

でも、気になったから毎回聞いてみた。

「よくネットとかで、君が死にたい今日は、誰かが生きたかった明日なんだよ。

見たいな話はうざいとか、響かないって言うけど、私にそれ言われて響かない?」って。

答えは人それぞれだった。でも最後にきたあの子…あの子は何か特別だったな。

来る人の死ぬ理由もさまざまだった。

いじめ、虐待、パワハラ、そんなのはいくらでもきた。

そういえば、ニートになって生きる理由がわかんなくなったって言って、死ににきた奴もいた。

とにかくいろんな人が来た。

私は、ただ自分の話をして、話を聞いて、ただそっと問いかけていただけ。

それで、もう少し生きようという人たちはいっぱいいた。

死ぬ直前で話を聞いてくれる人がいれば何か変わるのかな。

それとも、それはわざわざこんなとこに来て死のうとする人だからかな。

そんなことを考えてた時期もあった。

でも私は、これ以上自ら死ぬ人を増やしたくなかった。

でも私は死んじゃった。

死ねば何も残らない。

その通りだと思う。

実際私は、死んだから何にもできない。

でも、最後にあのビルに来てくれた子が、死のうとしてた子を止めてくれた時、

生きてて良かったと思えた。

私の人生は、私が主人公。

それも大事。

でも私の人生はいつだって、誰かに支えられたいたのかもしれない。

そして、私は誰かの支えになれたと思う。

死んでようやく気づけた。

誰かの少年少女Bになれていたんだと。

もし、何か苦しいことがあるなら、死にたいと思うようなことがあるなら、

今生きているのは、誰に支えられているからなんだろう。

そして、誰かの支えになっていないかな、なれないかな。

そう考えてみてほしい。

少なくてもこの物語の人たちは、それぞれが主人公Aになってたし、

誰かを支える少年少女Bになってた。

私の話を聞いてくれたいる人たちは、主人公Aになって、

そして…そして!

誰かの少年少女Bになってほしい。

そうしたら、もう少しこの世界は変われる気がする。

私の最後のお願い。


あっ!そろそろお迎えに行かなきゃ…。

話したいことがたくさんある…!

バイバイみんな!

今から行くよ、____。

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少年少女B 冬野猫 @fuyufuyunekonekotk

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