本編後、配信者系冒険者が食っていけなくなる話。
笑顔の傘
とあるヨウチューバーのライブ配信
「はーい、こんにちは。『アンーチ・アツーメル』です。今日は『配信者系冒険者』とついでに国を貶すよ。」
『待ってた。』『死ねよ』『通報します。』
「ファンはありがと〜。アンチは無駄な体力の消費お疲れ様〜。」
「さてさて早速だけどさ、配信者系冒険者って一部を除いて全員犯罪者だよね。」
『は?』『どの口が言ってんだ!』『死ねよ』
「落ち着けよ頭弱き者どもよ。ちゃんとした理由があるんだぜ。」
「ではまず頭弱き者どもはこんなダンジョン法が有るのは知ってるかな?
『ダンジョン法第○○条 いかなる理由が有ろうとも冒険者は他の冒険者の個人情報を無理矢理聞き出したり、プライバシーを侵害してはならない。』
と言う法律がある事を。」
『それぐらいは知ってる。』『それがどうしたんだよゴミ』『死ねよ』
「じゃあ質問!登録者1億人越えの配信者系冒険者の1人である『多分最強チャンネル』のチャンネル主はどんな理由で配信者になったでしょう?」
『理由?そんなの無いんじゃ無い?』『ナルシストだからだろ。』『死ねよ』
「それはですね。他の配信者系冒険者に「晒された。」からなんですよ。
更に調べるとですね。登録者1億人越えの配信者系冒険者って皆晒されてから配信業を始めて居るんです。」
『へ〜そうなんだ。』『それがどうしたんだよクズ!』『死ねよ』
「そこでさっきの法を思い出してみましょう。
『ダンジョン法第○○条 いかなる理由が有ろうとも冒険者は他の冒険者の個人情報を無理矢理聞き出したり、プライバシーを侵害してはならない。』
登録者1億人越えの配信者ってさ、だいたいライブ配信でバカやって死にかけて居る配信者を善意で助けて、そのバカな配信者のリスナーに悪意で色々個人情報やプライバシーを特定されてから配信者を始めてるんだよね。
すごいぜインターネットは。晒された奴全員年齢から住所、持ってるスキルまで特定されてネットに乗せられているんだからな。
あれ〜可笑しいぞ〜。配信者系冒険者が法律に違反して居るぞ〜。法律はどうしたのかな〜?」
『確かに!』『それがどうしたんだよゴミ』『死ねよ』
「国はいつまでその犯罪者を放置するのかなって話。
今の配信者系冒険者の時代は数多の犯罪者と数多の被害者で成り立っている。しかも犯罪者は罰を受けないと言う犯罪者にとって理想の時代。こんなんじゃこの国終わりますよ。」
「ここで話の脱線!…そもそもさ、登録者1億人越えの冒険者って配信者やるメリット無いんだよね。」
『は?』『そんな訳無いだろ!』『死ねよ』
「いやいや、コレが本当なんだよ。
俺はこれでも冒険者もやっててね、戦う勇気も強さもない雑魚の一般人は知らないだろうけどさ。
冒険者ってさ冒険者ランクBランクになればわざわざ配信なんてしなくても良いってぐらい冒険者一本でお金を稼げるの。
そして冒険者ってランクが高ければ高い程他人に知られたくない情報を持っているものなんだよ。
俺もAランク冒険者だから誰にも教えたくない情報を持っているし、その情報を活用も出来ない一般人やライバルに公表する理由も無いんだよね。
高ランクの冒険者は皆そんなもんなんだよ。」
『へ〜そうなんだ。』『隠してる情報教えろよ!』『死ねよ』
「知ってる?登録者1億人越えの配信者冒険者ってさ、全員Sランク越えなんだよ。
そんな奴らが全員晒されて無理矢理やりたくも無い配信業をさせられている。
これってさ実は長い目で見れば世界にとって自滅なんだよね。と言うかもう死にそう。」
『どう言う事?』『黙れ黙れ!』『死ねよ』
「俺を含めて極一部しか気付いてなかった情報なんだけどさ、高ランク冒険者の引退が急激に増えているんだよね。多分引退していない高ランクの冒険者は1割もいない。
理由は配信者とその視聴者。配信者が晒して視聴者が全てを特定すると言う悪質な行為が高ランク冒険者の引退を急速に進めているのさ。」
『冒険者減ってるんだ。』『そんな程度で引退するなんて情け無い奴等だな!』『死ねよ』
「全然情けなく無いぞ。そのどんぐりより小さい脳みそでよく考えて見ろよ頭弱い雑魚ども。
冒険者自体は晒されても無傷だ。だがその家族は?友達は?職場や学校は?周りへの被害はどうだ?
『多分最強チャンネル』のチャンネル主の場合だと、家凸されたし普段の学校での生活も配信者とはまた別の人間に晒されたんだぜ。更には家族の職場も特定されて会社の営業が止まったって話もある。そんな生活嫌だろ?
だからまだ晒されてない高ランクの冒険者は晒される前に引退する。自分の生活の平穏を守る為、家族や友達などの大事な人たちをお前らみたいな害悪から守る為。
これ以上高ランクの冒険者が減る事はあっても増える事は無いだろうな。」
『なるほど。』『たかが高ランクの冒険者が減ったぐらいで影響ないでしょ。むしろ配信しない冒険者が減るんだから配信者が更に地位を上げるぜ!』『死ねよ』
「あ〜馬鹿馬鹿、お前ら本当何も分かってないんだな。
知ってるか馬鹿ども、高ランクの冒険者が減れば減るほど『スタンピード』が起こる確率が増えるんだぜ。
『スタンピード』は知ってるか?そのスタンピードは高ランクの冒険者がダンジョンの奥に居る大量のモンスターを減らしているから起こらないんだぜ。
そのモンスターもドラゴンやらヒュドラやらとにかく凶悪。そいつを俺たち高ランクの冒険者が殺しているから我が国ではスタンピードがまだ起こっていない。」
『え…じゃあ高ランクの冒険者が減れば…』『どうせ嘘だろ!』『死ねよ』
「そう言えばお前らは登録者1億人越えの配信者系冒険者以外の底辺配信者系冒険者の強さって知ってるか?
アイツら配信者はギルドが集めたデータによるとDランク以下の強さらしいぜ。だってアイツら「冒険者業よりも配信者業に集中して強くならない」ってデータがギルドで出ているんだぜ。
配信者系冒険者でCランク以上って登録者1億人越えの奴らだけだぜ。
夢見る配信者は増えているけど所詮強くならない雑魚が増えるだけだから抜けた高ランクの冒険者のカバーが一切出来ないぜ。このまま減ると我が国でもスタンピード起きちゃうかもなぁ。」
『えっそうなの!?』『嘘言うなよ!』『死ねよ』
「本当本当、まぁ仮にスタンピード起きても俺を含めた高ランクの冒険者は自分や大事な人を守る力があるから大丈夫だろうね。
まぁ戦う力も無いお前らは軍とかに頼る前に死ぬだろうけど。」
『どうすればいいの?』『こんな奴の言う事なんか信用するな!』『死ねよ』
「脱線終わり!色々話は脱線してたけど話を元に戻せば一部以外の配信者系冒険者は犯罪者だ。まずはソイツらにちゃんと罪に対する罰を与えて、ついでに配信者のリスナーにも罰を与える事かな。
そして配信者は辞めろとまでは強制できないかもしれないからライブ配信を辞めさせる。」
『例えばどんな罰?』『ゴミの癖に我らの配信者様に楯突くな!』『死ねよ』
「罰か。う〜ん、そうだな。まず高ランクの冒険者を晒した配信者の全ての情報をネットに載せよう。次に法律に則って罰金払うか牢屋に入ろう。そして迷惑かけた人たちに謝罪しに周って、もしも賠償金を求められたら闇金に借りてでも払おう。もちろん冒険者免許は永久剥奪でチャンネルも垢BAN。配信者は社会的に死ぬ。
その配信者のリスナーも全員個人情報をネットに載せよう。そして特定した奴や凸した奴は捕まると思うよ。そうなったら人生詰みですね。リスナーも社会的に死ぬ。」
『じゃあどうやったらこの先配信者系冒険者は生き残れるの?』『お前が死ね!』『死ねよ』
「う〜ん、まぁさっき言った通りライブ配信を止める事だね。ライブ配信なんてしなくても録画が有るじゃん。それを撮って、他人が写ってたら編集でカットかモザイクぐらいじゃ無い?そして投稿。それならライブ配信と違って他人を晒さない。手間はかかるけどな。」
『それが良いよね。』『配信者様の活動に口出しするなゴミが!』『死ねよ』
「まぁ俺個人で言う事はこれだけ。後は国がどうするかを見守るだけかな。
大勢の馬鹿な配信者を助けて国を滅ぼすか。
大勢の馬鹿な配信者を殺して国を守るか。
我が国はどうなるんでしょうね。恐らくもう遅いだろうけど。」
『どうなるんだろうな。』『お前が死ぬんだよ!死ね死ね死ね死ね!!』『死ねよ』
「はい、言いたい事言ったので今日のライブ配信を終わります。明日は「これまで俺に誹謗中傷をしてきた奴らの本名を晒す」配信です。ついでに俺に名前呼ばれた奴は訴状も届くと思うから震えて眠れよ。ではお楽しみに〜。
視聴ありがとうございました。チャンネル登録と高評価の程をよろしくお願いします。それではさよなら〜。」
本編後、配信者系冒険者が食っていけなくなる話。 笑顔の傘 @iti5uma1
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