最強魔女様は、未来の世界で再び最強を目指します。

夏のこたつ

プロローグ

―――――――――――『終焉しゅうえんの魔女』アーディ。

この世で最も最強の魔法士であり、英雄と称えられる伝説の魔女。

世界を闇で覆い尽くそうとしていた『輪廻りんね』から、人々を救った魔女。

彼女が遺した数々の功績は、現代の人々の生活を支えている。





              * * * * *



――――――――長い銀髪を揺らしながら、少女が歩いている。

腰まで届く長い銀髪に、白く長い睫毛で縁取られた翡翠色の瞳。十歳ほどで驚くほどの美貌を持ったその少女は、鼻歌交じりに街中を歩いていた。

「やっぱ魔道具買うなら、ここら辺だよねー」

軽快な足取りで進む少女。

だが、その足取りも、耳心地の良い声で歌われていた鼻歌も、あるものが少女の視界に入ったことで止められた。

――――――――それは、銅像だ。

一人の女性を模した、太陽の光を反射して輝く銅像。それを見る少女の瞳には、余人には知ることも理解することも出来ない、感情が宿っていた。

そして、少女は桃色の唇を震わせながら、小さく呟いた。

「別に、褒められたくてやったわけじゃないんだけどなぁ・・・」





――――――――――これは、一人の偉大な魔女が転生し、最強を目指すお話。


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