わたしはこれを詩として読んだ。
ストーリーを楽しむ、というより、言葉あそびの持つ質感を楽しんでほしい。
とても濃密な言葉たち。
単純でスッカスカで読みやすい……、そんな世界は、お呼びではない。
時に難解。
わからなくて良い。
気になった言葉のところで、立ち止まって吟味して味わってほしい。
上質なウイスキーを口にほんのすこし含んで、転がすように。
それができる、稀有な作品だ。
言葉が持っている質量がすごい。みちみちに詰まってる。
詰まっているのは、著者の感情、恋愛のときに燃え立つ愛の素粒子である。
ごめん、難解に書いた。
だって、かっこいい文章なんだもん。
他のレビューの皆さまも、力作なレビュー揃いなんだもん。
かっこつけてレビュー、書きたくなっちゃったんだもん。
さっくり言うと、恋愛に基づいた言葉の質感・質量がここちよいので、いつまでも浸っていたい作品です。
おすすめですよ。
「恋」とは元々、「戀」と書くそうです。糸と糸を繋ぐように心を伝える。しかし糸は、時に絡まり時に縒れ、そして時に解けてしまいます。
まるで、恋のように――。
恋は初め、出来上がった糸のように真っ白です。
しかし相手を想う気持ちは、いつまでも同じ色ではいられない。手繰り寄せるうちに手のひらは擦り切れ、血が滲み、いつしか色を変えていってしまう。
それでも――。白でなくなったとしてもどんな色になったとしても、捨てることはできない。洗っても落ちない色を抱えたまま、きっと静かに眠るのでしょう。
「君という花」
二千字に満たない言葉の中には、白すら通り越した透明のように澄んだ感情がありました。
あなたの心は、どんな色を咲かせますか?
繊細に編まれた想いが、とても素晴らしかったです。
皆さまもぜひお読みください。